やっぱりアイドルヲタがやめられない
俺は30歳のブサメンだ。
もちろんこの年になるまで彼女が出来たことはなく、もうアイドルヲタを始めて6年になる。
これまでに何度かオタをやめようかなと思った時期もあったが、時折参加するライブや握手会でアイドルの若い女の子を見る度にやっぱり良いと踏みとどまってきた。
一緒にヲタを始めた友達もいつしか彼女を作り、俺を裏切ってしまった。それでも俺はアイドルヲタをやめられなかった。
アイドルの良さ
アイドルはとにかく若くて可愛い女の子、しかも可愛さの種類がどれ一つ同じものはなく、多種多様の楽しみ方がある。
あれだけ多くのアイドルがいると飽きさせない。
握手会では間近に可愛い女の子を見ることができるし、そんな子と話したり、愛想よく振る舞ってもらえると嬉しくてたまらない。
ライブでは彼女たちの全身を使った精一杯なパフォーマンス、セクシーな衣装、まるで学生時代に戻って好きな女の子を見ているような青春を感じることもできる。
好きなアイドルを見て、妄想なんて日常茶飯事だし、想像して自慰行為だってする。
それで十分幸せだし、満足だったはずだ。
生身の女もいい!
けれど、アイドルに夢中になって女の子に対する気持ちや性欲を満たすだけでは限界がある。
やっぱりリアルに話せて、抱き合えて、キスも出来る、そして最後にはセックスも出来る、そこまで経験出来てこそ、本当に女の子というものが分かり、性欲も心も満たされるというもの。
ちょっと外へ出てみると、お店や駅には若くて可愛い女の子がいっぱいいるではないか。
アイドルのように永遠に手が届かない存在よりも、リアルに女の子に触れたいし、結びつきたい。
軽々と手を握ったり、キスしたりしているカップル、男を見ると、いてもたってもいられない気持ちになる。
やっぱり男にとって、生身の女ほど欲しいと思えるものはないということだ。
しかし出会いがない!
でも職場にも出会いがなければ、そう安々とタイプの女の子に出会えるわけではない。街には若くて可愛い女の子がたくさんいるとはいえ、声をかけたりナンパなんて出来やしない。きっかけなんてそう簡単には生まれない。
だから俺は出会い系サイトという最後の手段を投じてみた。
出会い系ならプロフィールややりとりを通して、自分に合う子を絞っていくことが出来るし、何より慎重にゆっくりと女の子と関わっていくことができる。
人見知りの俺にも向いている。
もうこれからはアイドルにお金を費やすんじゃなくて、リアルな女の子との出会いにお金をかけるんだ。
男はサイトを利用するのにお金がけっこういってくるけど、アイドルにかけてたものに比べたら大したことはない。
PCMAXで彼女ができた
俺は出会い系サイト「PCMAX」に登録してみた。すると女の子がたくさんいるではないか。最初は頑張ってお金を使って、何人かの女の子にメッセージを送ってみた。
これまでアイドルばかり追いかけてきたので自分の理想が高くなっていた。オタのように理想が高くなると、そういう人はなかなかいないため、彼女が出来にくいということは聞いていたが、俺も正しくそうだった。
しかし、よく考えてみると、現実に付き合うのに理想の女の子なんてそうはいないものだ。
ましてや俺なんかにはそうは巡ってこないだろう。
ある程度の妥協はしつつ、女の子は探していかないといけない。
そう考えたところから、俺の女の子に対するストライクゾーンがどんどん広がっていった。アイドルを追いかけていたこともあり、せめてその世代に近い若い女の子に絞って探した。
すると、幸いなことに21歳の学生とメッセージのやりとりが出来るようになった。
そのまま2週間くらいやりとりが続いて、実際に会うことになった。それから何度かの出会いの中で、付き合うことができるようになったのだ。
彼女いない歴30年の俺がこんな発想の転換で生身の女の子と出会い、付き合えるなんて思いもしなかった。
出会い系は俺の人生と生きる世界を変えてくれたのだ。