ジュエルライブ マダムライブ

結婚5年目にして、嫁が浮気した。
びっくりだ。

hurin

何がびっくりって、あいつに手を出すような物好きがいたことにびっくりだ。
それを言ったら結婚した俺は物好きの極みってことになるけど、あいつも結婚する前はそれなりにそれなりだったんだ。

二人とも25で結婚して、今年で30。
付き合ってた頃は、可愛いまでいかなくてもまあ平均点て感じだったのが、結婚して1年で10キロは太ったと思う。

家から出ない時は化粧もしない、髪もボサボサ、ゴムの伸びたスウェットでウロウロ。
上下ばらばらの下着をつけるようになって、風呂上りは首にタオルかけて、へそ上パンツ一丁でリビングまで来る。
歩くと尻や太ももの肉がブルンブルン揺れる。
非常に見苦しいんでやめてくれって何度も頼んだけど聞いてくれなかった。

そんな嫁が浮気をしてた。
俺はもう正直、女として見れなくなっていたので、ショックとか傷ついたとか怒りとかより、こいつに欲情する男がいるなんて…!!って、ただただビックリしてた。

嫁はボロボロ泣きながら、あなたの出張が多くてさみしかったとか、これからはあなた一筋に生きていくから許してほしいとか、彼は出会い系で知り合った人で、たださみしさを埋めるためだけの付き合いだったとか、そんなことを言ってた。

俺は、こんな女でも浮気相手が見付かる出会い系ってどんなサイトだよ、と気になった。

なんか改めて文章にしてみるとすごい経緯だけど、これをきっかけに、俺は嫁が浮気に使ってた”ハッピーメール”とやらを使ってみることにした。

hapime

俺はイベント会社に勤めてるので、やたらと出張が多い。
それをいいことに、ハッピーメールの『大人の掲示板』(割り切った大人の関係を求める人が書き込む掲示板)に書き込みしてる女性と現地で落ち合い、一夜限りのお付き合いを繰り返した。

浮気した嫁への復讐っていう気持ちはなかった。
ただ、今まで嫁が太ろうが劣化しようが、浮気もせず頑張ってきた自分の人生が急にバカバカしくなって、何かのタガが外れたような感じだった。

ハッピーメールを使ってみて一番思ったことは、意外と簡単に出会えるもんだな、ってこと。
登録者には色んな女性がいて、金目的でセックスする人もいれば、セックス自体が目的という人もいた。

一番最初なんか、そこそこ可愛い子にあんまりあっさり会えたんで、業者か何かの罠かと思ったくらいだ。

女子大生やら人妻やら、多種多様な女性と出会った。
中には女医なんてのもいたな。
本当かどうか知らないけど、体調の相談したら本物の医者みたいなこと言ってたから、もしかしたらマジだったかも知れん。

ハッピーメールバナー

美人や可愛い子から、ギリ勃つか勃たないかくらいのまで会って、俺はだんだん、体目的で出会いを求めるのがむなしくなっていった。

もちろんエッチもしたいけど、なんかこう、普通にデートとかしたい。
そう思って、俺は大人の掲示板から『ピュア掲示板』(エロのみじゃない出会いを求める掲示板)に切り替えて、次の出張先でのデート相手を探した。

何人かとの交渉の末、俺は次の出張先の金沢で、奈々子っていう27歳の女性とデートする約束をした。

当日、金沢駅西口のロータリーで待っていると、青いミニバンで奈々子が迎えに来てくれた。
写真ではだいぶ大人っぽく見えたけど、実際の奈々子は、食欲旺盛なことで人気な某女性アナウンサーに似た感じの、童顔で可愛らしい女性だった。
俺の経験上、写真より実物の方がいいっていうのはあんまりない。
今回はレアなケースだ。

kanazawa

「奈々子ちゃん、写真で見るよりずっと可愛いね」
と言うと、
「ありがとう。嬉しいです…」
って、すごく照れてた。
うーん、初々しくていいなぁ。
大人の掲示板で出会った女性とは、会ったら大体すぐホテルへ直行してたんで、こういうのは新鮮だ。

奈々子が地元の子なので、今日の案内は全部任せてあった。

最初に連れて行かれたのは、金沢城公園だった。
金沢といえば兼六園だけど、兼六園には前に行った事があるし、最近では外国人観光客が多くて、大声で母国語が飛び交ってたりするので、情緒も風情も期待できないとのことだった。

金沢城公園は、それほど混雑もしてなくて、二人でのんびりと見て回ることが出来た。
一応デートだからってことで手をつなぐと、奈々子はちょっと恥ずかしそうにきゅっと握り返してきた。

昼は、近江町市場で食べ歩きをした。
近江町コロッケや金沢カレーパンを二人でひとつ買ってかじりあう。
奈々子は見た目の割りによく食べたけど、太ってさえいなければ、むしろたくさん食べる女性の方が俺は好きだ。

フルーツ坂野っていう店で、丸ごとのオレンジやグレープフルーツにストローが挿してあるフレッシュジュースを買った。
二人で違う種類を買って飲みあいっこした。

近江町の後は、石川県立美術館へ行った。
俺も奈々子も、特に美術品に興味はなかったけど、美術館デートというのは、それだけでインテリになった気分になる。
芸術なんてよくわからないけど、館内は広くて見ごたえがあった。

bijutukan

途中で奈々子が腕を組んできた。
肘に当たるおっぱいの感触に気をとられていた俺に、奈々子が言う。
「美術館なんか歩いてると、すごいインテリカップルみたいだね」
どうも同じ事を考えてたらしい。

館内に、ル・ミュゼ ドゥ・アッシュ KANAZAWA っていう、翌日までとても覚えていられそうにない名前のカフェがあって、そこでコーヒーを飲んだ。
美術館の中にあるだけあって、お洒落な店だった。
こういう店に嫁みたいなのがいても美観を損ねるだけだけど、奈々子のような女性だと絵になる。

俺はコーヒーのみで、奈々子はケーキセットを頼んでいた。
「一口食べてみる?」
と言って、あーんしてくれた。
幸せすぎて、味なんかよくわからない。

金沢には、そこかしこにレトロな洋館が建っている。
奈々子は車でドライブしつつ、金沢文芸館や北陸学院ウィン館、石川県庁舎石引分室など、そのうちのいくつかを案内してくれた。

夜は、いしのき迎賓館内にあるポールボキューズという店でカジュアルフレンチを食べた。

isinoki

奈々子はフォークやナイフの使い方も慣れていて、容姿が綺麗なせいか、何をやってもスマートな感じがする。
机に肘ついてポテトチップス食ってる女とは違うよなー、と思って見てたら、
「何見てるの?」
と、不思議がられてしまった。
「いや、奈々子ちゃん綺麗に食べるなーと思って」
あわてて誤魔化すと、奈々子は、
「ホントー?よく食べるなーとか思って見てたんじゃないの?」
と、頬をふくらませた。
こんな他愛もない会話をしながらの食事が、何より楽しかった。

ポールボキューズを出てから、大乗寺丘陵公園に夜景を見に行った。
名前の通り、丘陵から金沢市内が一望できて、さすがに綺麗だった。
奈々子が寄り添ってきたので、抱きしめてキスした。

奈々子は、ハッピーメールのピュア掲示板でデートメイトを募集していた子だ。
だから、今日はエッチなしのデートを純粋に楽しむつもりだったけど、抱きしめるのもキスするのも嫌がらないとなると、ちょっと欲が出てしまう。

「奈々子ちゃん…帰るの明日でもいい?」
って聞いたら、こくん、とうなづいてくれた。

レジナ金沢というホテルへ行った。

rejina

これまでハッピーメールで出会った色んな女性とエッチしたけど、やっぱり出会って間もない女性とただするよりも、一日楽しくデートした子とエッチする方が満たされる。
いわゆるラブラブエッチってやつだ。

奈々子は着やせするタイプみたいで、脱がせてみると思いのほか胸が大きかった。
ピンクのリボンがついた白いブラジャーを取ったら、恥ずかしそうにおっぱいを隠してしまった。
ちょっとSっ気がムラムラして、奈々子の手を押さえつけて、隠せないようにベッドに押し付ける。
「…いじわる」
上目遣いでそんなことを言われて、息子がビンビンになってしまう。
奈々子が十分に濡れてきたのを確かめて、枕脇のコンドームに手を伸ばすと、
「つけないで」
って言われた。
いいのか!?と迷ったのは一瞬で、気がついたら本能が理性をフルボッコにしてた。

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色んな体位を楽しんでから、最後はバックで奈々子の尻にかけた。
肉付きの良いエロチックな尻だったんで、俺は思わず立て続けに第二ラウンドに突入してしまった。

一夜明けて、別れを惜しみながらも奈々子は帰っていった。

その後も、金沢へ出張に行く時は毎回奈々子とデートして、エッチした。

結局あれから嫁とは離婚して、俺は今奈々子と同棲してる。
最初はただの可愛いデート相手だったけど、回数を重ねるうちに愛情が芽生えてしまった。
奈々子も同じだったみたいで、半ば強引に仕事を辞めて、俺の地元に移り住んできた。

浮気もされたし、結婚生活でだいぶ若さを無駄にした気もするけど、ある意味奈々子に巡り会えたのは、元嫁がハッピーメールで浮気してくれたおかげとも言える。
毎朝ちゃんと着替えて朝食を作ってくれる奈々子の後姿を見ながら、俺は時々元嫁に感謝する。

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