ジュエルライブ マダムライブ

最初に俺のスペックを簡単に紹介しとく。

23歳、独身、田舎の団体職員、170cmややデブ。
どちかっつーとブサイクの部類に入るルックスを、黒ブチメガネでごまかしてる感じの、よくいる奴。
名前は圭介ってことにしとくか。

ほんで、俺は同じ職場にずーっと片思いしてる先輩が…
って、ここらへんの話しを長々語ってもしょうがねーか。
はしょって言うと、ずっと片思いしてた先輩が結婚する事になって、俺は次の相手を探すべく、「よし、出会い系サイトやってみっか!」って思い立ったのが始まりだった。

ちな、俺が登録したサイトはPCMAX。

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こういうサイトの中では最大手らしいな。よく知らんけど。
出会い系とかやったことなかったし、個人情報流出とか架空請求とか怖かったんで、とりあえず大手のとこなら大丈夫だべって感じで選んだ。

ほいでまー、お相手探しを始めたんだけど、これだ!っていう相手が中々見つかんねーの。
相手がどうこうって言うより、俺のスペックが最初に書いた通りだからな。
プロフにも、写真なんてとても載せられなかったけど、いざ会うってなったら、やっぱその前に写メ交換とかするわけじゃん?
写メ送ったとたん連絡来なくなるとか切ないじゃん?
打たれ弱いデブなの…俺。

そんなわけで吟味に吟味を重ねた結果、選ばれたのが、詩織ちゃんていう子だった。
俺が住んでんのが日光市なんだけど、詩織ちゃんは真岡市。
同じ23歳でも、出身は群馬らしいから、会ったらウッカリ高校の同級生だった!!ってこともなし。
栃木の大学入って、そのまま栃木で就職したらしい。

なんかすげー猫が好きで、野良猫保護のボランティアとかにも参加してるんだって。
つか、何気に俺も猫好きだし!
今飼ってるヤツも職場の近くに捨てられてたヤツだし。
↑って話を詩織ちゃんにしたら、なんか一気に高感度上がったぽい。

jibanyan

「猫の写真見たいな」って言われて、何枚か写メ送って、真密度もアップップ。

んで、まーなんやかんやあって、詩織ちゃんと会えることになった。
事前に写メの交換したけど、拒否らないでくれた。マジ女神や。
詩織ちゃんの写真は…まぁ、写真より会ったとこから書くか。

俺と詩織ちゃんの住んでる場所柄、自然と会うのは宇都宮にしよーってことに決まった。
待ち合わせは何故か八幡山公園。なんか宇都宮タワーに上ってみたかったらしい。

約束の5分前に西入り口に行くと、詩織ちゃんは先に着いて待ってた。
良く言えば清楚な、悪く言えば地味な感じの、真面目そうな子だった。
可愛いとか美人とかってタイプじゃないけど、決してブサくもない。
色白で顔がちっちゃかった。
初めて俺を見て、「圭介君、自分のことデブって言ってたけど、全然そんなことないよ」って言ってくれた。あんたマジ天使や。

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とりあえず詩織ちゃんのご要望通り、宇都宮タワーに上った。
デブにはキツかったけど頑張ったぜ。
「タワー、ちっちゃくてガッカリしたんじゃない?」
って聞いたら、
「小さいけど、高いところに建ってるから遠くまでよく見えるね」
って言って笑ってた。
なんかこう…物事のイイ部分を見つけられる子だなって思った。

そっからしばらく公園内を散策して、お互いの話しとか猫の話しとかして、そんで近くにあるパンケーキファクトリーってとこでメシにした。
普段ラーメン屋とファミレスくらいしか行かない俺からすると、すげーシャレオツなトコだった。
なんかね、各席に西洋の小瓶が置いてあんの!
「なにこれ!?」
って俺が興奮してたら、詩織ちゃんに
「メープルシロップだよ」
って笑われた。
蜂蜜とは違うものらしい。パンケーキにかけて食ったらめちゃくちゃ美味かった。

昼飯の後、ベルモールをぶらぶら。

bellmall

詩織ちゃんはペットショップでテンション上がってた。
服とかにはあんまり興味ないらしい。
まー、俺も着飾る方じゃないし、ファッションに金かけすぎる女って苦手だから、ちょうどいいかな。
詩織ちゃんはシンプルだけど女の子っぽい格好してるんで、俺的には十分だった。

モールを出てから、猫カフェ猫見家ってとこに行った。
きゃわいいニャンコがいっぱいいて、俺も詩織ちゃんもヒートアップしたぜ。
キャットタワーフレンチトーストってのを、二人で一個頼んで食べた。
フレンチトーストを重ねて作ったキャットタワーの上に、猫の形のビスケットが載ってんの。
崩した方が負けね、ってルールで、きゃっきゃしながら交互に食べたよ。
あああああああ!!!デートって感じいいいい!!

その後行ったのは、うつのみや妖精ミュージアム。

yousei

なんか女子が機嫌よくなるスポットだって先輩に勧められたから…。
とりあえず詩織ちゃんが楽しそうだったんで、行って良かった。
猫の妖精っていうのもいて、ケットシーっていうんだよって教えてくれた。さすが猫好き。

最後に8010(パレット)って店でメシ…食事をした。
いや、そんな高級店とかじゃないんだけどね。俺普段餃子ばっか食ってるからね。
詩織ちゃんはさすがにあんまり腹減ってなかったみたいで、少量だったけど、そのぶん色んな話しをしてくれた。
地元に戻らないのは、母親の再婚相手とあんまりうまくいってないかららしい。
そーゆー話ししてくれるのって、ちょっとは心を開いてくれてるからなのかな?

初回のデートはこんな感じで終わって、その後3回会った。
そして…
『今度、圭介君のお家のネコちゃん見に行きたいな』
って言われた。

jibanyan2

俺は部屋を片付け、半年ぶりにネコを洗い、エロDVDの売却に走った。

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